exe が 1 行でインストールできるようになりました。その 1 行を Linux や Mac ではターミナルに、Windows では PowerShell に貼り付け、いくつかの質問に答えると、デスクトップのアドレスが表示されます。exe は Mac OS 9 風のファンタジーコンピューターです。ブラウザで開くデスクトップを自分のマシンが配信し、Claude Code と Codex はそのウィンドウの中で動きます。Tailscale を使えばそのデスクトップをスマートフォンからも開け、Cloudflare Tunnel を使えば、エージェントが作ったものを自分のドメイン名で Web に公開できます。
1 行で
これまで exe を使い始めるには、Go を入れたマシンで git clone と make build を実行する必要がありました。いまは、Linux と macOS 13 以降で使えるインストーラーがあります。
curl -fsSL https://exe.v2core.com/install.sh | sh
x86-64 プロセッサの Windows 11 では、PowerShell でこちらを実行します。
irm https://exe.v2core.com/install.ps1 | iex
スクリプトは最新のリリースを GitHub からダウンロードし、リリースのチェックサムと照合します。続いて尋ねるのは、exe がどこで待ち受けるか、API トークン(デスクトップ用のパスワード)を必須にするか、追加のアプリを入れるかです。マシン側に準備が必要な場合は、Linux 仮想マシン(VM)を動かせるようにセットアップするかも尋ねます。最後の質問に答えるまで、何もインストールされません。どの質問も Return キーだけで進めると、安全側の構成でインストールされます。このマシンからしかアクセスできず、sudo も使いません。sudo(Windows では管理者権限)を求めるのは VM のステップだけで、実行する内容を先に一覧で示します。
インストールが済むと、exe は自分のユーザーアカウントで動きます。Mac と Windows ではログイン時に、systemd のある Linux では OS の起動時に立ち上がります。自動起動を設定できない環境では、何を実行すればよいかをインストーラーが示します。exe update で最新のリリースに更新でき、exe uninstall で exe を削除できます。削除しても VM とファイルは残ります。そのほかは Installing(インストール)のページにあります。このページの内容は、リリースより少し先に進んでいることがあります。
Claude Code と Codex のためのデスクトップ
デスクトップには Claude Code と Codex のアイコンがあり、ダブルクリックで開きます。アイコンはその CLI がマシンにインストールされていると現れ、開いたウィンドウでは CLI がホスト上でそのまま動きます。インストールとサインインは、exe を動かすユーザーとして自分で済ませてください。exe はどちらも行いません。
tmux のある Linux か Mac のホストでは、ウィンドウに次の機能が加わります。
- ブラウザを閉じても続くセッション。会話はそれぞれ、ホスト上の tmux セッションです。タブを閉じてもエージェントは作業を続け、どのブラウザからでもウィンドウを開けばその会話に戻れます。
- セッションが並ぶ列。作業中のセッションには明滅する緑の点が、入力を待っているセッションには黒い点が付きます。
- ターンの終わりにプッシュ通知。通知をオンにしておくと、そのセッションで最後に入力してから 1 分以上たってターンが終わったときに、スマートフォンに「Claude Code finished」か「Codex finished」と届きます。タップするとそのセッションが開きます。
- ドラッグ&ドロップでファイルを渡す。スクリーンショットやログをウィンドウにドロップするとアップロードされ、そのパスがプロンプトに入力されます。
tmux がない場合と Windows では、ウィンドウを開くたびに CLI が新しく起動します。
どのデバイスでも同じデスクトップ
インストーラーが最初に尋ねるのは、exe がどこで待ち受けるかです。Tailscale が入っているマシンなら、その Tailscale アドレスが候補に挙がります。Tailscale は自分のデバイス同士をつなぐプライベートネットワークで、これを tailnet と呼びます。exe は Tailscale をインストールしないので、ホストと各デバイスに先に入れておいてください。Tailscale アドレスを選べば、tailnet 上のノート PC、タブレット、スマートフォンのどれからでもデスクトップを開けます。インターネットには何も公開されません。このときインストーラーは API トークンを 1 つ提案して、画面に表示します。各ブラウザで Special → Set API Token… を選び、そのトークンを貼り付けてください。
スマートフォンでは、デスクトップはアイコンが並ぶホーム画面になり、ウィンドウはどれも画面いっぱいに開きます。exe が話すのは素の HTTP ですが、Tailscale Serve を使えば、tailnet の中にとどめたまま、その手前に HTTPS を置けます。HTTPS 経由なら、デスクトップをアプリとしてインストールできます(iPhone では「ホーム画面に追加」)。通知をオンにすると、スマートフォンへの通知はこのアプリに届きます。
プロンプトからドメインまで
ウィンドウの中のエージェントはホスト上で動き、exe の VM がそのサンドボックスになります。Help → Agent Skill Guide… を選び、Copy Prompt を押して、そのウィンドウに貼り付けてください。このプロンプトは、exe がエージェント向けに配信しているガイド /skill.md を読むよう、エージェントに指示します。そのガイドの最初のレシピが、VM を作り、その中でサーバーを起動し、ポートが待ち受けていることを確かめ、公開するまでの一連の流れになっています。
先に済ませておくことが 2 つあります。Linux で VM を動かすには、カーネルの仮想化機能である KVM と、インストーラーの VM ステップが必要です。公開するには、Special → Cloudflare Setup Wizard… で Cloudflare を一度設定しておきます。Cloudflare 側に用意するのは、ドメイン、稼働中のリモート管理型の Cloudflare Tunnel、そして API トークンです。さらに、トンネルのコネクタである cloudflared から、advertise_host のアドレスで exe に接続できる必要があります。Tailscale のアドレスでインストールした場合、この値は設定済みです。このマシンからしかアクセスできない構成でインストールした場合は、cloudflared を同じマシンで動かし、Configuration ウィンドウでこの値を 127.0.0.1 にしてください。
そのうえで、こう頼みます。
Build a guestbook in a new VM and
publish it as guestbook.
エージェントの最後の手順は、呼び出し 1 回です。POST /v1/vms/{name}/expose を呼ぶか、シェルから exe expose を実行します。exe は Cloudflare に DNS レコードを作り、トンネルにルールを、自身のプロキシにルートを追加します。これで https://guestbook.your.domain が公開されます。
Tailscale は、自分が中へ入るための非公開の入口です。Cloudflare Tunnel は、作ったものを外へ出すための公開の出口です。
試してみる
上のインストーラーを実行し、デスクトップを開いて、エージェントにスキルガイドを渡してください。ドキュメントは Getting Started(はじめに)から始まり、ソースコードは github.com/livid/exe にあります。